このサイト内の記事は、ボルダリング未経験の方や初心者の方の不安や疑問の解消に 少しでもお役に立てばいいなと思って書いています。ジムにより人により考え方は千差万別ですので、ここでの記事はあくまで私の体験からの一例として、参考までにお読みいただければ幸いです。

- 普通のシューズと具体的に何が違うの?
- 初心者用とかってある?
- どんなふうにサイズ選びしたらいい?
クライミングシューズは「壁を登る」ということに特化したかなり特殊なシューズで、地面を走ったり歩いたり、”快適に履く”ということにはまったく適していません。
他のスポーツシューズやスニーカーとは比べ物にならないくらい締め付けがきつく、指先が詰まっています。
何時間も登るベテラン勢は、登っていない時には脱いで足をリラックスさせるくらいです。
自分に合ったものを選ぶのはなかなか難しいクライミングシューズ。
ジムスタッフの立場から、初心者の方のシューズ選びのポイントをお伝えしますね!
ちなみに、↓この記事もぜひ参考になさってください。どこで買えばいいのか、また主にネットで買う時に注意する点などを書いています。高い買い物にはなってしまいますが、身の安全を守る道具ですので、最低限のところは気を付けたほうが安心です。
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もくじ
【初心者の方向け】クライミングシューズを選ぶポイント あれこれ
クライミングシューズのサイズ表記は、メーカーによりUS・UK・EUと表記方法が異なります。
さらには同じサイズ表記でも、メーカーにより、また同メーカーでもモデルにより、その人の足の形により、履き感・サイズ感が驚くほど違います。
なので、サイズ表記はある程度の目安なだけだと思ってください。
履いてみないと分からないのが、クライミングシューズ選びの難しいところです。
各メーカーにはたいてい、 “エントリーモデル” という初心者の方にオススメのモデルがあります。
クライミングシューズを初めて履く初心者の方でも履きやすく登りやすい形状やゴムの硬さで、しっかりと足使いの技術が習得できる、というモデルです。
エントリーモデルは決して何かが劣るわけではなく、ベテランクライマーの方が「屋内ジム用に、楽なシューズが一足欲しいんだよね」と言って買われることもあります。
逆に技術がしっかり付いていないうちに上級モデルのシューズを使うと、その形状の特殊さで、登るシチュエーションによってはかえって「登りにくい」ということにもなってしまいかねません。
ただし、どうしてもエントリーシューズが自分の足形に合わない、ということももちろんありますので、最終的にはどんなモデルでも「自分が履きやすい・登りやすいと思ったもの」が一番!
下記を参考にして、できればいろいろ履き比べてみてください。
形状あれこれ
レンタルシューズは幅広で、「誰でも履きやすい」ということが重視された形状。スニーカーより少しきついかな、くらいの感じです。
それに比べてマイシューズは、初めて履いた時には「えっ、ナニコレ?」とビックリする人が大半。
足先に余裕がありすぎたり足が中で滑るようではホールドにしっかり乗れず、うまく登れないので、指先も曲がりきつく締め付けるような感じになっています。
極端に言えば「纏足(てんそく)」のような感じです。
メーカー・モデルにより形状は様々。その中でざっくり3つのポイントがあります。
【足入れ部の締め方】ベルクロタイプがおすすめ
・ベルクロ(マジックテープ)
今の主流はベルクロタイプ。モデルの種類が圧倒的に多いタイプです。初心者の方でもお子様でも扱いやすいですし、オススメです。
・シューレース(靴ひも)
シューレースタイプ。脱ぎ履きが面倒でなければ、自分の足に合わせて締め方が調節できますので、初心者の方でも問題ありません。ただし、モデル数はとても少ないです。
・スリッパ(スリッポン)
スリッパタイプはベルクロも靴ひもも無い“スリッポン”タイプですので、よほど自分の足に合うと分かっていない限り、初心者の方には、特にネットで買うのにはおすすめできません。締める調節ができないためサイズ選びがとても難しいです。
【ソール(靴底)の形 ※横から見た形】フラットタイプがおすすめ

・フラット
普通のシューズに近い、靴底の反っていないタイプ。スメア(壁に靴底を当てること)しやすい・履きやすいなどの理由から初心者の方にオススメです。

・ダウントゥー
靴底が足先が下がる形に反っているタイプ。小さい・薄いホールドに立ちやすいですが、慣れていないとスメアなどはしにくくなります。
【底から見た形】ストレートタイプがおすすめ

・ストレート(ノーマル)
普通のシューズのような形で長い時間履いていても比較的疲れにくいです。履きやすいので初心者の方にオススメ。

・ターンイン
靴底が親指側にカーブを描くような形になっています。親指側に指が集まって一点に力が込めやすくなっています。クライミングシューズを履くことに慣れていないと履きにくいです。
ダウントゥーやターンインしているシューズは、クライミングシューズを履くということに慣れていないと、履くことすらなかなか難しいです。
私は初めてシューズを買う時、物は試しでダウントゥーしているシューズを試し履きしてみたら足が攣っちゃいました笑
ターンインのキツイものは今でも履けないかも…。
ソールの硬さ
クライミングシューズの足裏(ソール)には特殊なゴム素材(ラバー)が一面に貼ってあります。
このラバーはフリクション(摩擦)が効いていて、小さな石のような「ホールド」に乗っても滑りにくくなっています。
つま先(トゥー)と踵(ヒール)にもラバーが貼ってあり、ホールドに引っ掛けたりして使えるようになっています。
ちなみにレンタルシューズは長持ちするように、また壁にシューズがこすれた跡が残りにくいように、少し硬めで削れないタイプのラバーが使ってあります。そのため、初級課題を登るのにはそれほど問題ありませんが、難易度が上がるにつれ少し滑りやすく、影響が出てしまいます。
ラバーには柔らかいものから硬いものまであり、靴底も「シャンク」と呼ばれる靴底の芯の有無や、足型や革の素材などにより硬さはいろいろ。それらの組み合わせで「やわらかいシューズ」「硬いシューズ」と表現されます。(「硬い」といってもレンタルシューズのものとは違うフリクションのある素材です)
屋内ジム中心に登られる初心者の方には、履きやすさもあり、比較的柔らかめのものをおすすめしています。
特にお子様や体重の軽い女性など軽くて力の弱い方は、柔らかめのシューズやノーシャンクといってシャンクの無いシューズが、足の踏み感もしっかり分かっておすすめです。
硬めだと踏み感も分かりにくく、カツンと弾きやすくなってしまいます。
逆に男性で体重のある方や力の強い方だと、あまり柔らかすぎるものやノーシャンクタイプだとクッションが無さ過ぎて足が痛くなってしまいますし、シューズ自体もすぐダメになってしまいますので、柔らかすぎず硬すぎずのものが良いかなと思います。
サイズ選びのポイント
従来「クライミングシューズは小さめを選ぶと良い」と言われてきましたが、最近のシューズは性能が上がり、そこまでサイズを攻めなくても大丈夫になってきています。
うちのジムでは、もう足が大きくなることのない大人の方へは、サイズ感についてはだいたい以下のようなポイントをお話ししています。
- 足入れができますか?
まずは足をシューズに入れていきます。この時だいぶ抵抗がありますが、シューズのかかと側にあるループに両手の指を通してしっかりと引っ張り、グーッと入れていってください。甲高や幅広の方だと、履き口の形状によってはそもそも足が入れられないこともあります。 - つま先にちゃんと足指がありますか?
足先に指が無いと小さなホールドに立ちづらく、落ちやすくなってしまいます。足先は曲がったり重なってもかまいませんので、ちゃんと足指が足先にある状態のものを選んでください。足指がペタッと伸びきっているよりは、少し曲がっているくらいがベストです。 - 痛すぎませんか?
足入れ後にちょっと立ってみてください。新品や慣れていないシューズは適正サイズであってもどうしても痛く感じることはありますが、少しの間も立っていられないほど痛いのは、特に初めてのシューズだといわゆる「攻めすぎ」、小さすぎと言っていいと思います。2足目以降で好みで敢えて小さめを選ぶなら別ですが、最初のシューズでは、つま先までちゃんと指があるならそこまで攻める必要はありません。 - かかとはちゃんと収まっていますか?
シューズに対してかかとに余裕がありすぎると、「ヒールフック」(かかとをホールドに引っ掛けること)の時に脱げてしまったり、登っている最中に脱げやすくなってしまいます。シューズモデルにより踵の深さなども違いますので、自分の踵の形にできるだけ合うものを探してみてください。
初めてのシューズは、このようなポイントを抑えた上で、無理のないサイズを選ぶことをおすすめします。
立てないくらい痛いのはモチベーションの低下にもつながっちゃいますもんね。
ちなみに、お子さんだとあまりにもジャストなサイズはすぐ履けなくなってしまうため、ハーフ~ワンサイズくらいは余裕のあるものをお勧めするようにしています。
もちろん、経済的に余裕のあるご家庭ではジャストサイズをどんどん買い替えるのが、足にとっても登りにとっても一番良いのは良いですが…どんどん足のサイズが大きくなるお子さん、さすがに経済的にしんどいですもんね。(新品は大体2万円台からです)
買ったけど痛い…本当に慣れるのかな
適正サイズであっても、自分の足に馴染んでいないうちは痛いことも多いです。
「サイズ選び失敗したかな…」と不安になってしまいますが、よっぽどサイズ的に無理してない限りほとんど大丈夫です、ちゃんと馴染みますよ。
まだ痛い間は、登っていない時はシューズを脱いで足をリラックスさせておくと良いです。
痛いうちはビニール袋を履いた状態でシューズを履くと、少し足入れがしやすくなります。慣れるまでの数日間、ビニール袋を履いたまま登ってみてください。
ちなみにこのビニール履き、やってる人多いので全然恥ずかしくないですよ。うちのジムでもそれ用にビニール袋を常備しています。
また、ジムのお客さんから、「100均の排水溝ネットの薄いタイプのやつ、ビニール代わりにめちゃくちゃ良いですよ!」という情報をもらいました。
そんなふうにして何度も履いて登っているとシューズのゴムが柔らかくなり、だんだん自分の足形に馴染んできます。
ちなみに、ゴムを軟らかくしようとドライヤーなどの熱を加えたり、手でグリグリと揉んだりすることはあまりしないほうがいいです。ソールが剥がれやすくなったりしてしまいます。
ジムのお客さんでも、早く柔らかくなれ~とストーブの前でもみもみしていたら、かなり早くソールが剥がれてきたということがありました。
もしご家族が嫌じゃなかったら、家の中でも履いて馴染ませたりするほうが断然良い効果だと思います。
クライミングシューズの窮屈な形状に慣れてくることも相まって、足型が馴染んできたときに少し緩めに感じてくるかもしれません。2足目の時にはその経験を活かし、自分の好みのサイズを改めて探ってみてもらったらと思います。
▼どうしても、どうしても痛い…という方には、最終兵器としてこんなのもあります。ジムでもご紹介することもあります。
ウーマンモデル・ローボリュームモデルのこと
シューズのモデルによっては「ウーマンモデル」「ローボリュームモデル」があるものもあります。
これは、ノーマルモデルより足幅が細かったり甲が低いモデル。男性でも足幅が細い方や甲が低い方は、こちらのモデルのほうが合って愛用されている場合もあります。
どれを履いてもなんとなく幅や甲が少しぴったりしないんだよな、長さは良いんだけどな…という方は一度こちらを履いてみるのも手です。
実際に探してみましょう
ショップのWEBサイトにはサイズの目安が書いてあります。よく読んで、サイズ選定の参考にしてください。サイズ交換ができるか、できるなら条件はどうかもよく確認して。
▼エントリーモデル(ノーマル)
▼エントリーモデル(ウーマン)
▼足幅細い・ノーシャンク…少しだけダウントゥーしていますが、超柔らかいので、女性やお子様、足幅の細いタイプの方にはおすすめ。
▼レースアップタイプ
マイシューズは上達アイテム
レンタルシューズは「誰でも無理なく履ける」「長持ちする」「ゴム跡が付きにくい」ということを重視しているため、形状の面でもラバー素材の面でもマイシューズと比較すると少し登りにくくはなり、それが上達速度を妨げてしまいます。
「シューズの性能に頼らない」というところで足は強くなりますのでもちろんレンタルのまま続けても構わないけれど、課題の難易度が上がればどこかで限界がきます。
できれば購入を強くお勧めするのには、そんな理由があります。
皆さん本当に、シューズを買われたらみるみるうちに上達されますよ。
あなたもぜひ、自分に合った相棒を手に入れてくださいね!
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