
- ボルダリングのスポーツとしてのルールを知りたい
- ゴールってどうなったらゴールなの?
- スタートって誰でもスタートできるものなんじゃないの?
オリンピックなどでボルダリング競技を見ると、人間が壁を登る姿はまるで忍者かスパイダーマンみたいで、本当にすごいですよね。
でも、正直ルールがよくわからない…ただ登るだけなの?という方も多いと思います。
ジムで取り組むボルダリングも、「スタートからゴールまで登る」という基本的な部分はシンプルですが、実は細かなルールもあります。知ってると、観戦ももっと楽しめる!
この記事では、ボルダリング初心者の方向けに、ルールをわかりやすく解説します!
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もくじ
まずは、ボルダリングの基本的なルールを知ろう
ボルダリングには、
- スポーツとしてのルール
- 安全確保のため守らなければならないルール
- 皆が気持ちよくジムを使うためのマナー
がありますが、この記事ではまず、「スポーツとしてのルール」を詳しくご紹介しますね。
その他についてはそれぞれ別記事で詳しく書きますので、ぜひご覧いただければと思います。
高さ約4~5m程度の壁に設定された「課題」を、スタートホールドからゴールホールドまで登っていく、というのがボルダリングの基本ルールの概要です。
下記でもう少し詳しく深堀りしていきますね。
ボルダリングのルール:「スタート」
スタートのしかたは、ジムにより大きく2種類に分かれています。
- 「“スタート“と書いてあるホールドに両手が触れている+両足がマットから離れた姿勢」を保持
- 手足計4本分のテープがスタートホールド(1~複数個)に貼ってあり、テープで指定の本数分の手足をそのホールドに置いた姿勢を保持
1か2のどちらかの方法を採用しているジムがほとんどだと思いますが、どちらにしても『スタート姿勢がしっかりと保持できていること』がスタートの条件です。
ちなみに、手足の4本目をセットすると同時に上のホールドに手を伸ばしてしまうのは、「4点の保持姿勢ができていない」ということでスタート失敗となります。
ジムで個々が登るのには自己判断なので、そこまで厳密にしなくてもいいか、とつい思ってしまうこともあるかもしれませんが、どうせならちゃんとしたスタートを心がけたほうが、結果的に絶対に上達しますよ!
「スタート姿勢の保持」は絶対に誰でもできるようになっている、というものではありません。課題の難易度が上がれば上がるほどスタートのホールドが“悪く”なり、「スタートすらできない」ということも普通に起こります。
“悪い”というのは、持ち感が悪い・バランスが悪いなど、ざっくり言えば「難しい」ということ。指を引っ掛けるところが十分に無かったり、身体のバランスを取るのが難しいホールドの位置関係だったり。
「まったくスタートできない…絶望」と思っていたものが、練習を重ねていつの日かちゃんとスタートできた時は、「わあ!スタートできた!」と本当に嬉しいものです。
ボルダリングのルール:「登っている途中」
手は必ず指定のホールドをたどってゴールを目指していきますが、課題の難易度やジムの方針により、足については
- 足自由…手だけ指定のホールドで、足はどれでも踏みやすいものを使っても良い
- 足限定…手も足も指定のホールドだけしか使えない
と2通りのやり方があります。
自分のジムがどちらなのか、この課題がどちらなのかは、ジムや課題自体に明記されていたり説明があるはずです。
ホールドは課題によりあらかじめ指定されていますが、「登り方」の指定や正解はありません。
- ホールドは全部使わなくてもOK。飛ばせるものは飛ばしても構いません。
- 使う順番やどうやって使うかは自由。とにかく自分の身体を駆使して登れればそれでOK。
見ていると、同じ課題でも皆さんが本当に千差万別なやり方で攻略しています。
例えば130cmの小学生と180cm超えの男性が同じ課題を登る時、そりゃあもちろん解決方法は変わってきます。「自分の攻略法を見つける」ことこそがボルダリングの面白いところです。
ホールドの付いていない「壁そのもの」は手で押さえたり足で踏んだりしてもOKだし、「カンテ」と呼ばれる壁と壁の接合部分の角は他のホールドに触れなければ使ってもかまいません。どんどん活用してください。(使ったらダメな場所は説明されると思います)
ただし「壁のビス穴に指を入れること」は、指の骨が折れてしまいますので厳禁です。
ちなみに、課題によっては途中に「ゾーン」と呼ばれる“第一関門的なホールド“が設定してある場合もあります。
この「ゾーンホールド」は設定のある場合とない場合がありますので、ここで詳細は省きますが、ゾーンのある課題を登る時にジムスタッフに「ゾーンって何?」と聞くといろいろ教えてくれると思います。
ボルダリングのルール:「ゴール」
「ゴール」のホールドに両手が触れた状態のまましっかりと保持ができたら、ゴール成功。「静止して2~3秒数えることができる」などと表したりもします。
ゴールの時は、足の使い方には特にルールはありません。足はホールドに乗っていても乗っていなくても大丈夫です。
ちなみに、オリンピックやワールドカップなどで選手がゴールした時に後ろを振り向くのは、審判のOKが出るのを目視しています。OK出る前に自分の判断で飛び降りるとアウトになっちゃうので。
ジムでは審判はいないので自己判断になりますが、スタートと同様「ちょっと振られて手が離れたけど、まあ今のでゴールOKってことで!」などとごまかしちゃうよりもちゃんとしたゴールを心がけるほうが、技術的に上達することに繋がります。
ゴール後は…
ゴール後は、特にルールはありません。気を付けてマットまで降りてください。
降りるのは意外に、登るより怖いです。
ボルダリングにおいて、「落ちる」「降りる」など下方向に向かう時が一番ケガの確率の高い場面です。足首・膝などの捻挫・骨折・脱臼なども起こることがありますので、無理の無いように安全に下りて来ないといけません。
特に慣れないうちは、その課題以外のホールドでもなんでもいいので、持ちやすいホールド・乗りやすいホールドを使ってゆっくり降りてきてください。それを「クライムダウン」といいます。
もちろん飛び降りてもいいのですが、膝でしっかり衝撃を吸収するようにくれぐれも気を付けて。
マットはやわらかいとはいえ、絶対にケガをしないものではありません。水面に飛び込む時、究極に柔らかい「水」でもケガするくらいですから。
ルールをしっかり知ることでより上達し、観戦も楽しめます!
数あるスポーツの中でも、ルールとしてはごく簡単で分かりやすいボルダリング。
この「ルールが分かりやすい」というのが初挑戦の日でも楽しめる理由のひとつでもあり、魅力のひとつでもあります。
最低限上記のことを知っていれば大丈夫ですが、細かい部分で「ここはルール上どうかな?」ということがあればなんでも、あなたのホームジムのスタッフにぜひ聞いてみてください。
例えばスタートやゴールでも、「今のはOKですか?」などどんどん聞くといいと思います。
競技ではこれに時間制限があったり、得点制だったりします。順位の付け方については地方規模の大会なのか、ワールドクラスの大会なのかなど大会によりいろいろ違うのがややこしいところですが、基本的な上記のルールは同じです。
では、ルールを理解して楽しく上達しましょう!
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