
- ボルダリングしてみたいな。
- 調べたらできそうな施設がいろいろあるみたいだけど、違いがあるの?
「ボルダリングをしてみたいけど、どこでできるのかなあ?」と思ったとき、まず迷うのが最初に行く施設選び。
検索するといろいろな施設が出てくるけど、初めての方にとってはその違いがわかりにくいこともありますよね。
実は「ボルダリングジム」「アミューズメント・レジャー施設」「公園の遊具」では、それぞれ目的や雰囲気、ルールがまったく違うんです。
このページでは、「ボルダリング」と検索してヒットする主な施設の種類と、それぞれの特徴をわかりやすく解説します!
▼「ボルダリング」で検索!
もくじ
「ボルダリングをする」ということ
ジムでは、日々ボルダリング初挑戦のお客様をお迎えします。
たくさんの方にいろいろご説明する経験を重ねるにつれ、一口に「ボルダリングしたい」と言っても、もしかしたら人によってそれぞれ少しずつイメージや目的が違うんじゃないか?と思い始めました。
“ボルダリングジム“ はスポーツとしてのボルダリングをトレーニングしながら楽しむ場所。
ジムスタッフとしてはそのつもりでお迎えするわけですが、時々、どうやらスポーツとしてのボルダリングをしたかったわけではないのでは…?と感じる時があります。
そして、ボルダリングジムを “遊戯・レジャー施設” ととらえている人がかなり多いことを、日々実感しています。
確かに、一般的には違いが分かりにくいですよね。
例えば、初回登録時にこんなことを言われたことがあります。全て実体験、全部違う方に言われてます。
- ルールの説明をしようとした時、「あ、ぼくらそういうんじゃないんで、ルールとかいいんで」
- 「え、これって子どものするやつでしょ?なんで大人がいるの?」
- ワンピースやタイトスカート、シフォン素材の服(破れそう…)の方に、「着替えはお持ちですか?」と聞くと、「これでやりますけど?」
- 「小学生だし、別に課題とか必要ないんです。下のほうでよじ登るだけでいいの。月会員で。」
- 「え?お金取るの?子ども遊ばせるだけなのに?」
- 「もしかしてガチのやつ?」
- 「2歳の子が雨の日に遊べる場所を探してるんですが、ここはどうですか?」
- 「ロープもヘルメットも無し?怪我したらどうすんの?え、手袋もダメ?手がケガしちゃうじゃん」
最初の頃は、あんまり最初からハードルを上げたくない気持ちもあり、ジムのHPにもそこまでルールや注意事項を詳しく載せていなかったのですが、あまりにもこういうことが続いたので現在はしっかり目に載せています。
他の会員さんが登るのに影響が出てしまう事態もあったし、イメージとの違いに「こんなんできるわけないじゃん!」とかえって残念な気持ちを持たれちゃうことも多かったので。
(特にコロナ禍中は凄かった…周りのゲーセンやレジャー施設が軒並み休業したから、行くとこが無かったんだろうなあ…)
でもそれは、良し悪しの話とかではなく、目的と施設のマッチングが上手くいかなかったから、なんです。
目的と施設が合っていないとイメージとのギャップが大きく、登る人と施設側、どちらもお互い残念な気持ちになってしまうかもしれません。
ジムに来て「そんなガチで来たんじゃないんだけどな…」となったり、逆にスポーツとしてのボルダリングをしたいのにレジャー施設に行って「なんか違うかも…?」となったり。
分かりにくい施設の違いを事前に少し知ることで、このマッチングミスは防げることが多いと思います。
この記事ではそれぞれの施設の違いを説明しますので、目的に合った施設選びの参考になれば幸いです。
ちなみに、「そもそもボルダリングとは何ぞや?」ということについては下記をご覧ください。
施設 いろいろ
ジムにご登録時にはルール説明などをしますが、皆さんに参考までにクライミング経験をお伺いします。
「経験有ります。登れます。」という中の“経験”にもいろいろあるな、ということも感じてきました。
大人の方だとクライミングジムに加えて、アミューズメント施設・スポーツクラブなどが選択肢としてあるでしょうか。
お子さんだとこれに公園遊具・イベント簡易ウォールなども含まれてきますし、最近だと「家に壁を作ったので毎日登っています」「幼稚園や学校に壁があるので登っています」という方も多いです。
ちなみに「普段登ってるんで事前説明は不要です」って言われることもありますが、ジムにより少しずつ注意事項に違いがあるかもしれませんし、いったんそのジムの説明を一通り受けられたほうが安心です。
では、それぞれの施設についてご紹介していきます。
公園遊具
最近は、公園にボルダリング遊具も増えてきていますよね。
遊具は、あくまで子どもたちが落ちないように、ケガをしないように、安全面がしっかり考慮されたものになります。
「落ちたり失敗したりしながら登れるように練習する」という『落下の前提』があるスポーツとしてのボルダリングとは、ここが大きく異なる点です。
また、ボルダリングジムはトレーニングの場でもありますので、目的がどうであれルールに則って利用する必要があり、ジム内を賑やかに走り回って遊ぶことはできません。
『お子さん自体が(スポーツとしての)ボルダリングをしたいと言っている』とか、『小さなお子さんが登って楽しめるようにしっかり配慮してあるジム』という場合はまた別の話として…
個人的には、小学校低学年までくらいの小さなお子さんで、本人にまだ「やりたい」という気持ちが芽生えていないうちは、ジムよりこういう遊具などのほうが良いケースも多いんじゃないかなと思っています。
飽きたら他の遊具に行くという選択肢もあるし、何より自由に、賑やかに、走り回って遊べます。
小さい時からボルダリングだけに絞ってガンガン登り込むより、公園や原っぱで自由に走り回って身体全体をいっぱい使って遊んだり、いろんなスポーツを体験したりするほうが、結果として全体的な身体能力の獲得・向上には良いんじゃないかな。
イベント仮設ウォール・幼稚園やハウスメーカー住宅の壁
設置するのが『クライミング専門の業者(ジムなど)』か『イベント専門業者・ハウスメーカー等』かで壁の性質が違います。
- 『クライミング専門の業者(ジムなど)』…小さい壁で簡単なものであっても、ある程度ちゃんとしたホールド・課題が設置されていることが多いです。
- 『イベント専門業者・ハウスメーカー等』…公園遊具と同じように、本来の「ボルダリング」というよりはボルダリング“風“遊具という位置づけになることが多いと思います。
どちらにしても、イベントではボルダリングのルールをしっかり説明して…ということまではしないと思うので、ぜひどんどんチャレンジして遊んでみてください。
また幼稚園や住宅に設置された壁についても、「クライミング専門業者が本格的にできるように設置してボルダリングのルールに沿って登っている」とかじゃない限りは「遊具」と同様と思っていただいたらいいと思います。
しっかり身体を使って大いに遊んでください!
アミューズメント施設・アスレチック施設
大型アミューズメント施設やアスレチック施設にも「ボルダリング」と名の付いているアトラクションが増えてきました。
これも遊具と同じように、登る方が安全に・落ちることのないように・落ちても絶対ケガをしないように楽しめるよう配慮して施設が作られ、運営されています。
『落ちる前提』のある本来のボルダリングとは、ここが大きな違いです。
ホールドを使って上へ上へ、ホールドは安全にしっかり持てるように取り付けてあり、万が一手や足が滑っても大丈夫なようにヘルメットやロープを着けることもあるようです。
大人の方でも、「別にガチのボルダリングをしたいわけじゃない」とか、「SASUKEっぽく遊んでみたい」というように「遊び・レジャー主体」な目的の時は、もしかしたらこちらのほうが楽しめる場合もあるかもしれません。
ボルダリングジム
スポーツとしてのボルダリングをやってみたい場合は、もちろんボルダリング専用ジムに行くのが良いです。
中にはスポーツジムやスポーツ用品店等に併設されているところもあります。
もちろんちょっとやってみる程度でも、お子様でも(ジムにより対象年齢や利用条件に違いがあるので注意!)、一回だけの利用でも全然大丈夫!
ただしジムの他の利用者の方には、競技のトレーニングをしている人もあれば、登山前や外岩のトレーニングをしている人もあります。筋トレなどをするマシントレーニングジムと同じような感じをイメージしたら分かりやすいでしょうか。
ボルダリングジム(クライミングジム)は、目的がどうであれ、スポーツとしてルールに沿って登る場所。
ジムの中にいる利用者全員の安全・安心の環境を作るために、必ずジムのルールとスポーツクライミングのルールに則って利用することが求められます。
公園遊具やアミューズメント施設との違いは、
- ボルダリングのスポーツとしてのルール・安全ルールやマナーを守って利用する(自由に動き回ったりはできない)
- クライミング用シューズを利用する(だいたいレンタルシューズが用意してあります。もしレンタルシューズに限りがあり自前のシューズ可でも、裸足可のところはほとんど無いんじゃないでしょうか)
- 「課題」が設定してある
- 難易度は易しくても「落ちない・絶対登れる」ようにはなっているわけではない
- ロープやヘルメットは付けない
というところでしょうか。
ボルダリングジムは「登れないものを登れるように練習する」というスポーツの場所。
ルールやマナーについては下記で見てみてください。どのジムもだいたい同様です。



どうしたら見分けられる?
「ジム」か「アクティビティ」かで、施設のタイプが見分けられる!
施設名や紹介文に「ボルダリングジム」「クライミングジム」と書かれていれば、それはスポーツとしてのルールに則って登るスポーツとしてのボルダリングジムである、と思います。
こういったジムでは初回利用時にルールや注意事項の説明がありますので、それを守って利用することが求められます。
一方で、「アクティビティ」「アスレチック」「レジャー」といった言葉が使われている施設は、アミューズメント寄りの“ボルダリング的な体験“ができるところの可能性が高いと思います。
トランポリンや他の遊具が一緒に設置されていることもあり、「楽しさ」や「気軽さ」重視の施設が多い印象。ジムでは、安全確保のために、トランポリンなど他のアクティビティと区切りなく同フロアに設置されることはほぼ無いと思います。
本来のボルダリングと雰囲気は似ているけれど、あくまで遊具・レジャー設備であって、スポーツとしてのボルダリングではない可能性が高いです。
つまり、施設名や紹介文の中にあるキーワードをチェックするだけで、「スポーツとしてのジム」なのか「遊び場としてのアクティビティ施設」なのかを見分けるヒントになります。
ジムでもこの言葉を使っているところもありますが、比較的、初めての方やお子さんが気軽に体験しやすい配慮がされたジムである可能性が高いと思います。
自分がどんな楽しみ方をしたいかで、施設を選ぼう!
特にお子さん連れの場合、
「子どもを自由に遊ばせたい」「のびのび体を動かしてほしい」
――そんな目的であれば、アミューズメント施設やボルダリング風遊具のある公園の方が、よりのびのびと楽しく過ごせるかもしれません。
一方で、「スポーツとしてのボルダリングに挑戦してみたい!」という気持ちがあるなら、大人も子どもも、まったくの未経験でももちろん大丈夫。初回にはスタッフがルールや注意点を丁寧に説明してくれるので、不安があっても安心してスタートできます。
目的に合った施設選びをして、「登る楽しさ」を存分に味わってください!
下記のサイトでは、「ボルダリング」で検索すればいろいろ出てきます。
ここには、アミューズメント施設やアスレチック施設から専用ジムまで、幅広く登録されています。
例えばボルダリング専用ジムについては、初心者の方大歓迎の入りやすいジムも多いと思います。
調べて、ぜひ行ってみてくださいね。
楽しい時間を!
\ボルダリングジムも、ボルダリングレジャー施設も/